12/12(土)にシステマジャパンの主催により実施された
ワンデイ・ワークショップに参加した際の感想をご参考までに載せておきます。
(mixiの日記に掲載したものの転載です。)

※↓以下、本文
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去る12月12日(土)、荒川総合スポーツセンターにて、
システマジャパンの主催により
年末恒例のワンデイ・ワークショップが開催された。

WS④

 

 

 

 

システマジャパン代表のブレットさん、
システマ大阪代表の大西さん、
システマジャパン創立者のスコットさん・・・という
豪華なインストラクター陣によるお祭り的なイベントだった。

もう1人のシステマジャパン創立者、
シンガポールに住むアンディさんが急な事情により
来日できなかったのは残念だったが、
各インストラクターの巧みなリードにより
充実した練習ができて、大いに満足感があった。

参加者は60人ほど集まり、昨年末のワークショップよりも盛況な様子だった。
システマ南埼玉のメンバーも自分を含めて7人が参加。
毎年、このワークショップに参加してくれる人が増えて嬉しく思う。

普段は南埼玉風味のシステマしか知らない人も、
他のインストラクターの様々な味わいのシステマを体験することで、
得るものが大きかったんじゃないかと思う。

モスクワ本部・トロント本部の
マスターやシニア・インストラクターを
招聘するセミナーももちろん素晴らしいが、
海外からスターやセレブが来たような高揚感があり、
参加者のステイトも普段とはやや違ってきてしまう傾向がある。

自分が初心者の頃は、セミナーに参加すると、
「やっぱり本場のシステマはスゲ~!」とか、「カッコいい~!!」・・・などと
少々舞い上がってしまうことが多かった。

一方、今回のワークショップは、
昔から顔なじみのインストラクター達がリードするだけに、
通常のセミナーより身近なアットホームな雰囲気があった。
イベントの特別感だけでなく、
普段の練習のような気楽な感じもあり、とても良かった。
肩の力が抜けた等身大の自分で、
いつもと同じステイトで練習に臨むことができ、
それぞれのワークに集中できた。

また、参加者も大半が顔見知りだったから、
セミナーというより通常のクラスのような雰囲気で、
リラックスして実のある練習ができた。
参加者の中でのインストラクターやIiTの割合も高かったから、
システマの経験が浅い人にとっても、お得なワークショップだったと思う。

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今回のワークショップは全体を通して、
11月に行われたヴラディミア・ヴァシリエフ師のセミナーの復習
というテーマで一貫していた。

まず、システマジャパン代表のブレットさんのリードから開始。
ライトブリージングから始まり、
ストライクの受けを強くするワーク、
相手との間合いを調整してストライクで迎撃するワークなどを行った。

<↓ワークショップはライトブリージングで幕開け>

WS①

 

 

 

 

 

基本的にはヴラディミア師のセミナーで練習したメニューだったが、
普段のシステマジャパンでいつもブレットさんが伝えている内容も多分に含まれており、
特にシステマ初心者には分かりやすい教え方だったと思う。
ヴラディミア師の教えに、ブレットさんの色が加わり、自分としても理解を深めることができた。

各人の個性によって、マスターの教えの解釈も様々に異なるから、
今回のワークショップで複数のインストラクターがそれぞれの視点により
セミナーの復習をリードするのは、とても良いアイデアだなと思った。

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続いて、システマ大阪代表の大西さんのリード。
大西さんは、ヴラディミア師がセミナーで見せてくれた高度なストライクを
一般の修行者が無理なく修得できるように、
細かく段階を踏んだワークを重ねてリードしてくれた。

具体的には、まず肩甲骨周りが後方に落ちてリラックスした状態を作ることから始めた。
大西さんはこれを「チャージ」された状態と呼んでいたが、
この状態でストライクを打つと、相手へのエネルギーの浸透の仕方が非常に良くなる。

続いて、指先から巻き込むような拳の握りを復習し、
さらに、先端(拳)からの動きや、
拳で始動して肘で動きを加える2段ロケットのようなストライク・・・など、
次々に効果的なワークを重ねていった。

この辺りの内容は、ヴラディミア師のセミナーの後、
システマ南埼玉でもかなり復習はしていたが、
大西さんならではの知見を教わることにより、新たな感覚が獲得できた。
特に、回転式ストライクの効果が格段に上がったのは収穫だった。

<↓デモの相手に使っていただきましたが、この後、大西さんの拳から始動する
避けられないストライクをビシバシ食らってしまいました>

WS②

 

 

 

 

 

 

今回のワークショップはあくまでヴラディミア師のセミナーの復習がテーマだったから、
大西さんの色はあまり出さないようにしていた様子だったが、
それでも大西さんのシステマへの理解の深さには感心させられた。
教え上手の大西さんのリードを毎回受けられるシステマ大阪のメンバーは幸せだと思う。

余談だが、来年1月23日(土)・24日(日)にはシステマ東武の主催により、
大西さんを東京に招いてのワークショップが開催される。
そのワークショップではおそらく、今回は押さえ目だった
華麗なる大西さんワールドが存分に展開されるだろう。
自分はもちろん参加する予定だが、大西さんの達人技を堪能したい方はぜひ、
このワークショップに参加されることをお勧めしたい。

↓大西師のワークショップの詳細については、システマ東武のサイトをご覧下さい。
http://cyctematobu.blog.fc2.com/

↓1月23日(土)・24日(日)の大西師のワークショップへの参加申し込みはこちらでどうぞ!
https://docs.google.com/forms/d/1fKlaaR_gq8zU3ZCFF7gJJ1sDJp_UKkIQYQasDIBVpf4/viewform

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大西さんに続いて、最後は、システマジャパン創立者・スコットさんのリード。
スコットさんは、自分が参加できなかったヴラディミア師の大阪セミナーの内容を
シェアしてくれたから、とても有難かった。

具体的には、相手の重心のバランスを繊細に感じて崩すワークから始めて、
様々なテイクダウン技法に展開していき、
最後はテイクダウンの形は何でもOKのフリーワークで締めた。

非常に繊細なワークもあり、
初心者にも簡単なテイクダウン技法もあり、
システマのテイクダウンについて段階的に学べる充実したメニューだった。

個人的には、リードの前のスコットさんの話が特に印象に残った。

「システマはセンシティブな要素だけでもなく、コンバティブな要素だけでもなく、
 全てを含むもの。だから、偏らずに全てを練習するべき。」

・・・といった内容だった。

<↓スコットさんの深イイ話をみんな熱心に聞いております>

WS③

 

 

 

 

 

その話を聞きながら、自分がシステマを習い始めた7年ほど前、
まだスコットさんやアンディさんがシステマジャパンで指導していた頃のことを思い出した。

当時のシステマジャパンの練習は、めちゃくちゃキツいフィジカルのトレーニングもあり、
バシバシとストライクを打ち合うような激しいワークもあり、
繊細に相手を感じるようなメニューもあり、
非常に幅広い要素を濃厚な密度で練習していたものだった。

その頃のシステマはインターナルとかエクスターナルなどという区分はなく、
システマジャパンの練習内容も今ほど洗練はされていなかったが、レベル自体は非常に高かった。
自分は当時のシステマジャパンを経験したからこそ、システマの地力がしっかりついたなと懐かしく思う。

最近の日本のシステマ界は、ニュースクールが一般に浸透して
技術的には非常に高度に進化しているが、
初心者に繊細なインターナルワークを教えたものかどうか、
エクスターナルとのバランスはどうしようか・・・などと、
悩ましい部分も出てきているように感じる。

自分としては、スコットさんが言うように、
システマは全てを含むものだから、
エクスターナルとかインターナルなどとあまり区別せずに、
何でも丸ごとやってみたらいいのではないかと考えている。

スコットさんの話を聞いて、システマ南埼玉も
昔のシステマジャパンのような、
楽しく激しく繊細なシステマを練習していきたいものだと思った。

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今回のワークショップでは、ヴラディミア師の教えを
様々な角度から復習することができ、非常に良いトレーニングができた。
リードしてくれたインストラクターの皆さんに感謝したい。

ワークショップを通じて、
上達のためのヒントがたくさん得られたから、
今後のシステマ南埼玉で復習も兼ねてシェアしていきたいと思う。