去る1月13日(金)~15日(日)、システマシアトルのシニア・インストラクター、
クワン・リー師 が来日し、セミナー【Street Tough – Tokyo】を開催した。
自分は何とか都合をつけて、14日(土)・15日(日)のセミナー2日目、3日目に
参加することができた。少し日数が経ってしまったが、その時の感想を書いておきたい。
前回、クワン・リー師が来日してセミナーを行ったのは2008年とかなり昔で、
自分がシステマ修行を始める前だったため、 クワン師のシステマをじかに体験したことはなかった。
しかし、クワン師のDVD「Systema Strength and Flexibility」などの動画を見ると、
物凄く身体能力や技術に優れたシニア・インストラクターという印象があった。
※↓DVD「Systema Strength and Flexibility」より
クワン師の前回の来日セミナーを経験したシステマジャパンの先輩方によれば、
日本人とあまり変わらない体格の人だから参考になりそうだという噂だったのに、
いざセミナーに来てみると、同じアジア人とは思えないような
ガチムチのマッチョが現れて驚いたらしい。
さらに、デモで示す動きも素晴らしく、超人的なとてつもない強さだった・・ということだった。
そういう話を聞いていたこともあり、
クワン師のシステマに触れられる機会がついにやってきた!と、
今回のセミナーを楽しみにしていた。
14日(土)のセミナー2日目に参加してみると、
参加人数が思ったより少な目で意外だった。
3月初めにはセルゲイ師とザイコフスキー師のセミナーも実施されるから、
セミナー続きで集客が分散してしまうのも、仕方なかったものかもしれない。
しかし、キックやストライクを中心とした濃厚なメニューで、個人的には大満足の内容だった。
(こういうセミナーにはぜひ参加しないともったいないと思った。)
この日にようやくクワン師のシステマを初体験できたわけだが、
予想以上に非常に楽しめた。クワン師の動きはキレキレで、強さの説得力が物凄かった。
セミナーでは実戦的なワークが盛りだくさんで、
クワン師と通訳の蔵岡さんが分かりやすく的確にリードしてくれたから、
とても身になる感じがあった。こんな練習を続けてたら、そりゃ〜強くなるよなと、納得感があった。
翌日、15日(日)のセミナー3日目も、ストライクとナイフワークを中心に、
実戦的で、真剣味があって、刺激的なワークの連続だった。
Street Tough – Tokyo というタイトルの通り、なかなかタフな内容だったが、
システマって凄い!、素晴らしい!! と改めて感じた。
セミナー全体を振り返ると、基本的にかなりガチンコ気味で、練習の強度は高めだった。
例えば、ウォーキングマッサージをやるにしても、
激しくバーストブリージングをしないと耐えられないくらい、キツ目に踏むよう求められた。
また、ローリングする時は後頭部をしっかりと手でガードするとか、
常に多人数との戦いを想定して動くように指示されるなど、
個々のワークを妥協なく真剣に実戦を想定して行うことが求められた。
※↓早速、セミナー【Street Tough – Tokyo】の動画がアップされたので、ご参考までにご覧下さい
全体的に、実戦的で分かりやすいワークが多く、非常に納得感があった。
システマの基本に忠実で、昔のシステマジャパンでやったようなワークもあり、
古き良きシステマという印象もあったが、
クワン師のフィルターを通すことで、かえって新鮮に感じた。
とはいえ、「密度」の話など、インターナルワーク的な内容もカバーしていて、
非常に盛りだくさんのセミナーだった。インターナル要素もしっかり入ってはいるが、
それを強調しすぎずに、実戦的なワークの中にさりげなく含まれてるところが
クワン師のシステマならではといえるのかもしれない。
個人的には、システマを習い始めた頃のような、
ドキドキ感、ワクワク感があって、非常に充実した大満足のセミナーだった。
システマを長く続けていると、修行がマンネリ気味になることがよくあるが、
今回のセミナーで大いに刺激をもらえて良かった。
今の自分に足りない要素が理解できたし、どんなトレーニングをしたらよいかも分かった。
(DVD 「Systema Strength and Flexibility」で紹介されているような
地味なフィジカルトレにもみっちりと取り組もうと思った。)
クワン師のセミナーは楽しみにしていたとはいえ、
1月は非常に忙しい時期で行ったものかどうか迷ったが、思い切って参加して良かった。
最近の自分に足りなかった要素が埋められた感じがある。
今回のセミナーで得られた気づきや情報量は山ほど沢山あったから、
今後のシステマ修行にぜひ活かしていきたいと考えている。
また、クワン師にはぜひまた近い内に再来日してほしいと強く思った。