6月4日(土)のシステマ南埼玉の練習の感想をご紹介したい。

最近のシステマ南埼玉ではあまりやっていなかった
高度なインターナルワークにも、そろそろ取り組んでいこうと考え、
6月のシステマ南埼玉は、インターナル強化月間と設定している。

初回の6月4日(土)のクラスは、
2010年1月のヴラディミア・ザイコフスキー師の
日本最初のセミナーの内容をシェアすることにした。

というのも、システマ界で
「インターナルワーク」や「ニュースクール」などの
流れが出てきてから もう大分経っているし、
その内容も最近では非常に幅広く、奥深いものになっている。

いきなり、最先端のインターナルワークを練習しようとしても、
特に初心者の方には難しく感じられるかもしれない。

そこで6月のシステマ南埼玉は、モスクワ本部の達人、ザイコフスキー師の
来日セミナーの内容を古いものから順番に一通りこなしていくことで、
初心者の方にもインターナルワークを無理のない形で身に着けていただければと考えた。
 

ということで、今回のクラスの練習メニューを組むにあたり、
久しぶりに2010年1月のザイコフスキー師の日本最初のセミナーのメモを読み返してみた。

その頃の自分は、システマを初めてまだ1年も経たない初心者だったが、
セミナーの記録を読むと、ザイコフスキー師の華麗なる達人技に感動した
当時の興奮がまざまざとよみがえってきた。

このセミナーを通じて、いわゆる「コンタクト」「コネクト」の概念を知り、
自分の武術観・格闘観が大きく変わるほどの衝撃を受けたものだった。

また、今では当たり前のようにできるようになったインターナルワークでも、
当時はとてつもなく難解で神秘的な技のように感じていたんだな・・と 懐かしく思った。
 

余談だが、システマ練習生の方には、
参加したセミナーやクラスのメモを残しておくことをぜひお勧めしたい。
上達するにしたがって、ついつい忘れがちな基本的なポイントや、
昔の自分自身が疑問に思った内容を、メモを読み返すことで思い出すことができる。
 

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それはさておき、今回のシステマ南埼玉は、参加者の皆さんに、
ザイコフスキー師の日本初セミナーで自分が体感した感覚を、
多少なりとも味わっていただきたいと思い、
セミナーの練習内容をほぼそっくりそのままやってみた。

具体的な内容は、クラスの練習風景の写真にキャプションとして書いてみたから、
興味がある方はぜひ読んでみていただきたい。

6.4 南埼玉①

ザイコフスキーのセミナーでは、ものすごく微妙で繊細な内容のワークが多かった記憶がありましたが、意外とフィジカル的にキツ目のワークもやっていたようですね。強めの呼吸を意識しながらプッシュアップ、シットアップ、スクワットを50回ずつやるワークで、みんなヘロヘロになっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.4 南埼玉②

こちらは、関節を攻められる痛みや恐怖を呼吸で緩和するワークです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.4 南埼玉③

こちらは、つかまれた状態から、押したり引いたりせず、微妙なコネクト感を活かして相手を崩すワーク。やはり、なかなか難しかったようです。ザイコフスキーには相当ダメ出しされそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のクラスの大半は、ザイコフスキー師のセミナー内容をそのままやってみたが、
終盤では、自分なりに工夫したインターナルワーク習得法も紹介した。

というのも、インターナルワークで重視する微妙なコネクトの感覚を身につけるには、
対人練習を地道に重ねるのが一番だと思う。
しかし、クラスに毎回参加できない人もいるし、対人練習不足になりがちなのが悩ましい。
だから、自分が一人稽古として自宅でよくやっているワークを紹介してみた。

具体的には、マジンガーZのあしゅら男爵のように、
自分自身の右(左)半身を攻め手、左(右)半身を受け手として感覚を分ける。
そして、攻め手が受け手の腕を掴み、
受け手はコネクト感を活かして崩す、というワークになる。

脳内で、攻め手の意識と受け手の意識を妥協せずに明確に分けるのが難しいが、
良い脳トレになるし、いつでも好きなだけ、どんな力加減でも練習できるのが便利だと思う。
また、攻め手の反応と受け手の反応を同時に確認できるのも良い点だといえる。

自宅では、この「あしゅら男爵」ワークで好きなだけ練習して、
クラスに出た時には実際の対人練習で出来具合を検証すると、
インターナルワークの上達が早くなると思う。

6.4 南埼玉④

この「あしゅら男爵」ワーク、自宅でよくやっています。いつでも、好きなだけ、文句も言わずに付き合ってくれる練習パートナーは、なかなか見つかりませんからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.4 南埼玉⑤

「あしゅら男爵」ワークで磨いた感覚は、実際の対人練習で検証することが大事ですね。慣れてきたら、このような一人稽古でも、対人練習に近い感覚で練習することができますが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あしゅら男爵

あしゅら男爵は、こんな感じの悪役キャラです。例えが古かったかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のクラスを通じて、参加者の皆さんに
インターナルワークの奥深さを
少しでも感じてもらえたら良かったと思う。

初心者の方にはなかなか難しく感じられるかもしれないが、
インターナルワークを習得すると、システマの幅が格段に広がるのは間違いない。
今後のクラスでも、じっくりと丁寧にインターナルワークの練習を重ねていこうと思う。

6.4 南埼玉⑥

こちらは、接触部から、手首、肘、肩、腰…など、コネクトする目標を自由に変えてアプローチするワーク。この感覚が身につくと、ワークで示した関節技だけでなく、プッシュ、ストライク、テイクダウン…などなど何にでも応用できるので、非常に便利です。この写真では、まずは手首にアプローチしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6.4 南埼玉⑦

続いて、肩に意識を通してコネクトしてアプローチ

 

 

 

 

 

 

 

 

6.4 南埼玉⑧

続いて、腰に意識を通してコネクトしてテイクダウン