6月3日(土)に行った通常クラスの感想を
練習の記録として書いておこうと思います。

この回のシステマ南埼玉では、5月26日(金)に行われた
ダニール・リャブコ師の特別クラスの内容を中心にシェアしました。

自分は5月27日(土)・28日(日)に行われた
ダニール師の東京セミナーには残念ながら参加できませんでしたが、
セミナーの動画を見たり、参加した人の感想を聞くと、
「緊張とリラックスのコントロール」というテーマで
基本的にはずっと一貫していたようです。

おそらく、今回のシステマ南埼玉でシェアしたワークとも
おおよそ共通した内容だったのではないかと思います。

偶然ではありますが、システマ南埼玉では
ダニール師の東京セミナーの直前にも
「緊張のコントロール」というテーマのクラスを行っていました。

 → 「テンション&リラックス」(5/20(土)の通常クラスの感想)


自分としては、「緊張のコントロール」はシステマの上達を目指すために
非常に重要な要素だと考えているため、ダニール師が伝えるシステマを通じて
さらに深くこのテーマを追求することができて、良かったなと思います。

それでは、ご参考までに、今回のクラスの練習内容の一部を
画像とキャプションでご紹介します。
 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景①】 このワークは、ダニール師が言っていた「自然な呼吸」の効果を実感するためにやったものです。息を止めて/息を吸いながら/息を吐きながら/体に任せた自然な呼吸で…など、様々な呼吸をしながら、机や椅子を挙げてみました。自然な呼吸をしながらやると、最も楽にスッと挙げられると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ダニール師は、体に任せた自然な呼吸をするようにと言っていましたが、これはいわゆる、「第二の呼吸(受動的ブリージング)」のことでしょう。しかし、動きが呼吸を導く受動的ブリージングを厳密にやろうとすると難しいため、体に任せた自然な呼吸…くらいの伝え方の方が、易しく感じられますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景②】 目を閉じて動く受け手に対し、攻め手は様々な方向からプッシュするというワーク。視覚情報がない分、自然な反応で、自分の体のバランスやリラックスを回復することができます。 先日のダニール師の特別クラスでは、目を閉じて動くというワークを長めにやったのが印象的でした。この手のワークは昔からシステマでは定番ですが、その効果を改めて感じました。自分の緊張や姿勢の崩れ、恐怖感などに敏感になりますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景③】 今度は、目を開けた状態で、相手の様々な攻撃に対して自然な反応で対処する、というワーク。相手の攻撃に対して過剰に反応するために膠着することはよくありますが、事前に目を閉じた状態を体験していたので、相手とぶつからずに滑らかに対処する感覚がつかみやすかったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景④】 プッシュされることで生じた緊張を抜き、リラックスして体のバランスを回復させることで、相手の体に緊張が返るというワーク。

 

 

 

 

 

 

 

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緊張を返そうとするよりも、自分をリラックスした良い状態に戻すことで、意図しなくても自然と緊張が返る…という感覚でやった方がいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景⑤】 今度は逆に、プッシュする側が緊張とリラックスをコントロールするというワーク。先程のワークと原理としては全く同じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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受け手がプッシュに対して頑強に抵抗することで生じた緊張を抜き、リラックスすると、プッシュが自然に入っていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景⑥】 せっかくなので、ダニール師から教わった感覚を自由攻防に活かそうと、プッシュスパーをやってみました。まずは、足を止めたパターンで。

 

 

 

 

 

 

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プッシュする際も、プッシュを受ける際も、今回のクラスで練習した緊張とリラックスのコントロールを活用することを意識して行いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【6/3(土)システマ南埼玉の練習風景⑦】 さらに発展させて、足を動かしてもよいプッシュスパーも行いました。クラスの前半で練習した体の自然な反応に任せた動きも活かすことを目指しました。

 

 

 

 

 

 

 

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見ているばかりでもつまらないので、途中からは、自分も遊軍としてプッシュスパーに乱入しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・以上のワークを通じて、
ダニール師が伝えたシステマをシェアしてみました。

ダニール師の特別クラスに参加した時も、
今回の南埼玉で復習している時にも感じましたが、
ダニール師が伝えた内容は、システマの基本そのもので、
非常にシンプルで理解しやすい原理だと思います。

そのスッキリとした分かりやすさが、
自分にはグッとくるほど魅力的に感じられましたね。

というのも、ここ数年、モスクワ本部が伝えるシステマは
インターナルワークを中心に急激に進化しているため、
自分としては、素晴らしいと思う一方で、
ついていくのが大変だなという気持ちもありました。

また、最近になってシステマを始めた初心者に対して、
いきなり最先端の高度なインターナルワークを伝えるのは難しいという思いもあり、
システマ南埼玉で行う練習のレベル感をどの辺りに設定したらよいか・・
という悩みも持っています。

そのような背景から、先日のダニール師の特別クラスに参加する時も、
ものすごく繊細でインターナルを強調した内容をやるのでは!?・・・と、
期待感と不安な気持ちが両方ありました。

ところが、ダニール師から教わったシステマは、
繊細で高度な原理でありながら、シンプルで分かりやすく、
初心者にも十分に伝わる内容だったと思います。

ダニール師は「インターナルワーク」という言葉を
一度も使っていませんでしたが、
実際にはインターナル要素が多分にありましたし、
受動的ブリージングやインターナルフォームなどの

高度な内容もさりげなく入っていました。

それらの全てを、言葉だけに頼らず、
ダニール師の自然な素晴らしい動きで体感させてくれたので、
理解しやすかったのだと思います。

ダニール師のとてつもない実力はもちろんですが、
システマの教え方の上手さも、非常に参考になりましたね。

自分も今回のシステマ南埼玉で、ダニール師の動きを再現するべく、
いろいろと試してみて、システマへの理解が深まりました。

自分の場合、緊張のコントロールや、
相手とのコネクト、第二の呼吸、インターナルフォーム・・などなど、
その時々で個別の要素にフォーカスすれば、
ダニール師がやって見せたシステマがそれなりに再現できるつもりでいます。
(動きのレベルの違いは別として、ですが。)

しかし、ダニール師がデモで見せたシステマは、
緊張とリラックスの絶妙なコントロールをはじめとして、
コネクト感、第二の呼吸、インターナルフォームなどの
様々な要素が同時に全て高いレベルで発現している・・という点が素晴らしいと思います。

自分の好きなラーメンにたとえれば、ダニール師のシステマは、
ネギ・チャーシュー・煮玉子・ニンニク・メンマ・海苔・モヤシなどの
トッピングを全部乗せして、スープも麺も極上で、
あらゆる要素が渾然一体となって
至高の一杯になっている・・といった感じでしょうか。

しかも、それらの様々な要素を意識してやろうとするのではなく、
ほとんど本能のレベルで自然な動きの中で発揮できています。
さすがに創始者ミカエルの子息・ダニール師の
システマ宗家の動きは一味も二味も違います。

自分のような凡人には、ダニール師のような
超絶的なシステマはなかなか真似できませんが、
少しでもその領域に近づくためには、練習あるのみ!だと思いますね。

ということで、システマ南埼玉では引き続き、
あと1~2回はダニール師から教わった内容をシェアする予定ですので、
興味のある方はぜひ一緒に練習しましょう!
よろしくお願いします。

 

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システマ南埼玉

月曜(夜練)     22:30~24:00
木曜(夜練)     22:30~24:00
土曜(通常クラス)   9:30~12:00
 
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