8月31日(土)に行ったクラスの感想を書いておきます。
(特に、クラスに参加した方は、復習の参考にしていただければと思います。)

今回のクラスでも前回に続いてストライクを取り上げましたが、
特に「ストライクの質と効果を上げる」というテーマで練習してみました。

というのも、前回のクラスでは、プッシュアップの正しいフォームの確認から、
基本的なプッシュ、ストライク、様々な効果のストライクの打ち分け、
実戦的なストライクのスパーリング・・など、かなり盛りだくさんの内容を練習しました。

自分としては、2時間半の練習時間の中で、
必要なワークや、「これはぜひやりたい」というワークを盛り込んでいった結果、
多様なワークをパンパンに詰め込んだ豪華な幕の内弁当みたいな内容になりました。

そのようなゴージャスなフルコース的なメニューも個人的には好みですが、
経験が浅い人や、もっと個々のワークを練り込みたいと思う人には、
駆け足でバタバタと急ぐような忙しなさがあったかもしれません。

だから今回は、「ストライクの質と効果を上げる」というテーマにフォーカスして、
ワークの数も少な目に絞った構成で、
じっくりと個々の動きを練り込むようなクラスにしてみました。

それでは、ご参考までに、このクラスの練習内容の一部を
画像とキャプションでご紹介します。

 

 

【8/31(土)システマ南埼玉の練習風景①】 打たれたことが相手に明確に分かり、影響は与えるが、ダメージは与えない・・という「練習用のストライク」を30連発、実演してみました。

【8/31(土)システマ南埼玉の練習風景①】
打たれたことが相手に明確に分かり、影響は与えるが、ダメージは与えない・・という「練習用のストライク」を30連発、実演してみました。

 

 

 

 

 

 

 

受けたSさんはストライクのクラスが初体験ということで、かなり遠慮して浅目に打っていますが、もう少しストライクを深く打っても、ダメージはほぼ与えないと思います。

 

 

 

 

 

 

 

こういったストライクのコントロールができないと、顔面も気軽に打ち合うようなストライクのスパーリングは危なくて出来ないですね。

こういったストライクのコントロールができないと、顔面も気軽に打ち合うようなストライクのスパーリングは危なくて出来ないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【8/31(土)システマ南埼玉の練習風景②】 組み付いたり、プッシュやストライクなど何でも有りで、強引に攻撃的に攻めて来る相手に対し、受け手はストライクのみでコントロールする・・というワーク。

【8/31(土)システマ南埼玉の練習風景②】
組み付いたり、プッシュやストライクなど何でも有りで、強引に攻撃的に攻めて来る相手に対し、受け手はストライクのみでコントロールする・・というワーク。

 

 

 

 

 

 

 

柔らかいストライクで相手をリラックスさせてコントロールできれば上出来です。

柔らかいストライクで相手をリラックスさせてコントロールできれば上出来です。固いストライクで相手をエキサイトさせたり、ダメージを与えすぎるのは、マズい対応だといえます。

 

 

 

 

 

 

 

もし、相手にダメージを与えてしまったら、マッサージ的なストライクや、ヒーリング目的のストライクで回復させます。

もし、相手にダメージを与えてしまったら、マッサージ的なストライクや、ヒーリング目的のストライクで回復させます。

 

 

 

 

 

 

固いストライクで相手をエキサイトさせたり、ダメージを与えすぎるのは、マズい対応だといえます。

なかなか難しいですが、このような繊細なストライクを実戦で使いこなせたら、システマがかなり上達したといえるでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【8/31(土)システマ南埼玉の練習風景③】 クラスの最後は、参加者全員で、ヒーリング的なストライクのマスアタックで締めました。こういう打ち合いは気持ちよくてリラックスできますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ごく一部のワークしか紹介していませんが、
このクラスではおおよそ、このような内容でやってみました。

今回は、とにかく数多くのストライクを打って打たれるクラスにしたいため、
まずは無呼吸運動からバーストブリージングで回復するワークを行い、
ストライクから回復する呼吸の練習をしました。

そして、プッシュアップのフォームの確認や、
リラックスした動き/重み/インターナルフォームを
狙った深さに流し込むプッシュアップなどを行いました。

その後は、拳の緊張をコントロールすることによりストライクの効果を変えたり、
様々な効果を狙ったストライクを打ち分けたりしました。

さらに、クラスの終盤には、強引に攻めてくる攻め手に対し、
ストライクだけでコントロールするフリーワークも試してみました。

前回に続き、今回のクラスでも思ったのは、
マッサージ的なストライクを打てるようになることが、
ストライクの上達への近道だということです。

拳の緊張を必要最低限にまでコントロールして、
リラックスしてストライクを打てば、
相手に柔らかく重みだけ伝えるマッサージ的なストライクになります。

そして、そのマッサージ的なストライクに、ほんのわずかに拳の緊張を上乗せすれば、
リラックスした動きや重みが相手に浸透する質の高いストライクになります。

その辺りの緊張の匙加減を習得することは、なかなか難しいことですが、
システマ南埼玉の参加者には、ぜひおススメしたいところです。

なぜなら、固く緊張しすぎの強いパンチから余計な緊張を削ぎ落として
ストライクに仕上げるのは、かなり難しいんですよね。
それよりは、極度に脱力したマッサージ的なストライクから始めて、
それに少しずつ加減しながら、必要と思う緊張を慎重に上乗せしていった方が、
質の高いストライクになる可能性が高いでしょう。

今までのクラス参加者の傾向を振り返ると、
ストライクに必要だと思って拳や腕に入れる緊張の目盛りが大きすぎるために、
なかなか柔らかく相手に浸透するストライクにならない人が多い印象があります。

自分もストライクの練習はかなり熱心にやってきて、
だいぶ無駄なこともやって遠回りもしましたが、
最初からマッサージ的なストライクを出発点にすれば、
もっと早くストライクを仕上げられたんじゃないかと思います。

打たれたことが相手に明確に分かり、影響は与えるが、
ダメージは与えない・・という「練習用のストライク」も、
マッサージ的なストライクに、かなり近いものがあります。

このような絶妙にコントロールされたストライクが打てるようになると、
顔面もボディもバシバシ打ち合う実戦的なスパーを安全に数多くこなせるようになります。
(逆に、ストライクの強度がコントロール出来ない人には、
危なっかしくてスパーなどはさせられません。)

だから、システマ南埼玉の参加者にはぜひ、
リラックスして繊細にコントロールされたストライクを習得していただきたいですね。

 

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ストライクの質や効果に影響する要素としては、
肉体的な緊張だけでなく、精神的な緊張のコントロールも重要になります。

システマは、心身の状態(ステイト)がcalm(穏やか)であることを非常に重視しますが、
ステイトの在り方がストライクの効果にどのような影響を及ぼすかを
検証するワークも今回のクラスでやってみました。

具体的には、対面して迫ってくる攻め手に対し、受け手は、

 ① 相手が非常に憎いという気持ちでストライクする、
 ② 好き嫌いがない、中立的な落ち着いた気持ちでストライクする、
 ③ 相手が大好き!という友好的な気持ちでストライクする 

・・・というパターンで、3つのステイトでのストライクを試します。
(このワークは、システマ修行者の多くが経験したことがあるんじゃないでしょうか。) 

結論としては、大抵の場合、③の友好的なステイㇳでのストライクが
最も相手にクリアに浸透する質の高いストライクになります。
一方、①の憎しみを持った
ステイトでのストライクは、
相手と固くぶつかるような嫌な味わいのストライクになります。

だから、戦いの場面においても、相手に憎しみの気持ちは持たない方がよい、
理想をいえば、相手を愛するような気持ちで対処できれば最高だな・・とは思います。

もっとも、実際に暴漢から襲われたり、自分に攻撃的な気持ちをぶつけてくる相手に対し、
人類皆兄弟的な、友好的な気持ちで対処することは、相当に難しいことでしょう。

システマの精神的な背景となっている
ロシア正教の信者の方や、ロシア正教を勉強している人は、
「汝の隣人を愛せよ」という気持ちでシステマに取り組めるのかもしれませんが、
自分は残念ながら宗教心が特にないため、そのような崇高な精神には、なかなかなれません。

しかし、自分を襲ってくる暴漢に対し、愛するような気持ちでストライクすることは難しくても、
「なんだか怒って緊張している人だな、ストライクしてリラックスさせてあげよう」
・・という気持ちで、マッサージ的なストライクを打ち込んであげることは、
それほど難しくはないような気がします。

おそらく、そのようなマッサージ的なストライクを打った方が、
強烈なストライクを暴漢に打ち込んでKOするより、
後々、面倒なことになる可能性は低いんじゃないかと思います。

実際に、自分が喧嘩や闘争の場面に巻き込まれたら、興奮や緊張を押さえて
リラックスした柔らかいストライクを打てるかどうかは分かりませんが、
過剰防衛になって社会的に負けてしまうのも嫌ですから、
いつでもマッサージ的なストライクを打てるだけの穏やかなステイトは保ちたいと思いますね。

 

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システマ南埼玉

月曜(夜練)    22:00~23:30
木曜(夜練)    22:00~23:30
土曜(通常クラス) 9:30~12:00

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