8月17日(土)に行ったクラスの感想を書いておきます。
(特に、クラスに参加した方は、復習の参考にしていただければと思います。)

今回のクラスも、ナイフワークをテーマに練習しました。

前々回、前回とナイフを使った練習を続けてきましたが、
今回はひとまずの集大成として、今までの復習や、より高度な内容、
さらに、リアリティチェックなどもやってみました。

それでは、ご参考までに、このクラスの練習内容の一部を
画像とキャプションでご紹介します。

 

 

【8/17(土)システマ南埼玉の練習風景①】 ナイフを隠し持った攻め手が遠くから近づき、突然、左右どちらかの手でナイフ攻撃。受け手は、攻め手と離れた状態からコネクトしておき、ナイフ攻撃を捌く・・というワーク。

 

 

 

 

 

 

 

受け手は、相手のステイトの変化、攻撃の予兆を感じて、ナイフ攻撃を捌きます。できれば、左右どちらの手で攻撃するかも、あらかじめ感じた上で捌きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【8/17(土)システマ南埼玉の練習風景②】 今度は、攻め手が暗殺者のように接近して、不意にナイフ攻撃するのに対し、受け手はナイフ攻撃をストッピングします。

 

 

 

 

 

 

 

予め、左右どちらの手でナイフ攻撃が来るかを察知しておき、相手の動きの源、意識の流れを感じ取り、ナイフ攻撃の勢いが増す前に動きを止めます。かなり難しいワークですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【8/17(土)システマ南埼玉の練習風景③】 先程のワークは、攻め手の動きの源を感じ、攻撃の意識が腕に流れるのを止めるためにストッピングという手段を取りました。しかし、初心者にとっては相当難しいですし、ストッピングするという行為自体がシステマらしくなく、あまり実戦的とはいえません。そのため、ストッピングだけでなく、ナイフ攻撃する腕をストライクして処理しても可としました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際、自分がいきなり暴漢からナイフで攻撃されたら、とりあえずストライクで処理する可能性が高いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【8/17(土)システマ南埼玉の練習風景④】 ナイフ攻撃のリアリティチェックのためのワーク。攻め手、受け手ともに、まずは実際の3〜4倍のスローな動きでワークしますが、攻め手は本気で殺るような気持ちで突いたり切りつけに行き、受け手はそれをかわして捌きます。受け手はスローワークでも、リアルスピードでやるのと同様の現実的な動きをすることが重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、リアルスピードの本気の殺し合い的なナイフの攻防に移ります。かなり緊迫感が高まります。

 

 

 

 

 

 

実戦では、室内の椅子でも何でも、使えるものは使ってサバイブするのが正解かなと思いますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【8/17(土)システマ南埼玉の練習風景⑤】 最後に、ナイフを使ってもよいというルールで、何でも有りのスパーリングで締めました。

 

 

 

 

 

 

今回はかなりリアリティのあるナイフの攻防をやりましたから、参加者の皆さんの動きや感覚がかなり研ぎ澄まされたんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ごく一部のワークしか紹介していませんが、
このクラスではおおよそ、このような内容でやってみました。

ナイフで攻撃された際、体が居着いて動けないと話になりませんから、
まずは基本的な身体の動きの練習から始めました。
そして、ナイフを使ってコネクト感覚を養うワークを行い、
ナイフ攻撃にコネクトして捌く練習へと発展させました。

ここまでは前々回、前回のクラスの復習ですが、
さらに、高度で実戦的なナイフワークにも取り組みました。
具体的には、ナイフを隠し持った攻め手が受け手に接近して、
近距離からいきなりナイフ攻撃を行い、受け手はそれを捌く・・といったワークです。

受け手は、離れた状態から攻め手にコネクトするのはもちろん、
相手のステイトの変化を感じて攻撃の予兆を察知することが求められます。

また、モスクワ本部のザイコフスキー師の言葉で言えば、
相手の
「動きの源(ソース)」を感じて、
それにアプローチすることが望ましいといえます。
ここまで来ると、まだシステマの経験が浅い人には難しかったと思いますが、
ベテランの参加者のために、そのような高度な要素が
求められるワークも設定してみました。

クラスの終盤には、リアリティチェックとして、
本気でナイフで刺したり切りつけに来る
リアルスピードの攻撃を捌くワークもやってみました。
練習したナイフワークの動きを過信しないように、
リアリティチェックを定期的に行うことは必要だと思いました。

 

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今までに何度もシステマ南埼玉のクラスで言い続けていますが、
なぜシステマでナイフワークを練習するかといえば、
システマの動きを練習するのに効果的だからやるわけです。

しかし、実際に暴漢にナイフで襲われることがあれば、
練習したナイフワークの動きで、
素手でナイフ攻撃を捌こうとするのは現実的ではありません。

過去のブログ記事でも書いたことがありますが、
モスクワ本部のザイコフスキー師が以前に来日した際、
ザイコ師はナイフワークも達人級に凄い動きなんですが、
それでも「素手でナイフを捌こうとするなんて、とんでもない!」と言っていました。
「ナイフを持った相手には石を投げる」と語っていましたね。

自分も、もしナイフを持った暴漢に遭遇した場合は、
まずは逃げることを最優先に考えます。
護身のためには、逃げられれば逃げることが最善の選択だと思います。
(そのために、普段からランニングは欠かしていません。)

それが厳しかったら、手近な椅子や自転車などの物を使って対処するでしょう。
また、状況によっては、小銭を暴漢に投げつけたり、
ベルトを鞭のように使って攻めることも、あるかもしれません。

それが出来ない場合は、仕方なく素手のナイフワークの動きを
使わざるを得ないかもしれませんが、
ナイフ攻撃に対して、圧倒的に不利なことは明白です。
その人のシステマの技量にもよりますが、
せいぜい、死ぬ確率が少し減るくらいのものでしょう。

その辺りのリアリティを認識した上で、
それでも効果的な素晴らしい練習法として、
ナイフワークに取り組んでほしいと思いました。

特に初心者の方は、本気で殺りにくるナイフ攻撃に対して、
模擬ナイフでない本身のナイフだったら
何度も死んでいるくらいの無力感を感じたかもしれません。

しかし、ナイフという強力な武器を使った練習を積むことで、
システマらしい動きや感覚が格段に練られることは間違いない思います。

今回のクラスでナイフワークはひとまず終了としますが、
今後も定期的にナイフなどの武器を使った練習をしていきたいものですね。

 

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システマ南埼玉

月曜(夜練)    22:00~23:30
木曜(夜練)    22:00~23:30
土曜(通常クラス) 9:30~12:00

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