6月17日(土)に行った通常クラスの感想を書いておきます。

このクラスでは、システマ体験が2回目の方が参加したため、
まずはローリングや受け身を基本的なやり方からみっちりと1時間ほど練習しました。

年前にシステマ南埼玉を発足した当初は、参加者の全員が初心者なわけですから、
毎回のクラスでじっくりとローリングの練習をやったものでした。
しかし、それなりに経験者が増えてきて、
コンバティブなフリーワークやインターナルなどの高度な練習を
やることが増えたここ2〜3年は、これだけ入念に
ローリングの練習をやる機会はありませんでした。

それだけに、今回のクラスで集中的に取り組んで新鮮に感じましたし、
ローリングは
非常に大事だなと改めて感じました。

システマ歴が数年になる人でも、
ローリングをじっくりと練り込んでいない場合が結構あると思うんですよね。
たまたまシステマを始めた頃にローリングを徹底的に練習する機会がなくて、
そのまま何となくスルーしていったような感じで。
だからこそ、システマの基本中の基本であるローリングについて、
定期的に見直した方がいいように思いました。

 

システマ実戦講座

ローリングについて学ぶテキストとしては、個人的には「システマ実戦講座」がお勧めです。ローリングの基本的なやり方や様々なバリエーションが丁寧に写真付きで解説されています。また、システマジャパン代表のブレットさんの滑らかなローリングの動きが、付属のDVDで確認できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


また、30秒くらいかけて超スローに精密に行うローリングや、
回る途中で方向を変えるローリングなど、
ローリングの練習方法にも様々なバリエーションがあります。
(今回のクラスではデモで示すだけに止めましたが。)

そのような難度の高いローリングは、体のリラックスとコントロールを
身につけるのに非常に良いワークですから、
自宅での練習にぜひ取り入れるといいんじゃないかと思います。

システマは敵を打ち負かすというより、
自分が安全に生き残ることを重視する武術ですが、
その意味では、ローリングや受け身は
システマで最も重要なサバイバルの技術だといえます。

ストライクやテイクダウンなどの技術も大事ですが、
普通の社会人なら、実生活の中でそうそう使う機会はありません(あったら困ります)。
それより、うっかり転んで怪我するところを
ローリングで安全に切り抜けられた・・ような場合の方がずっと多いはずです。

だから、システマ初心者の方は
人を打ったり倒したりする技術よりもまず、
ローリングや受け身をしっかり習得することをぜひお勧めしたいです。

高齢になるまで元気な方でも、
うっかり転倒して足や腰の骨を折ったために
寝たきりになって一気に衰弱してしまうことがあるようですが、
受け身を体が覚えていたら、転倒しても無事でいられるでしょう。

ローリングをしっかり身につけたシステマ修行者は、
高齢者になっても怪我したり寝たきりになることなく、
元気で楽しく暮らせる人が多いんじゃないかと思います。

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クラスの後半は、ローリングの出来具合を
実戦的な形で試す意味も含めて、テイクダウンを練習しました。

 

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【6/17(土)システマ南埼玉の練習風景①】  相手に働きかけて生じた緊張にさらに働きかけることで崩す、というワーク。緊張を次々に追って攻めると、簡単に相手が崩れます。

 

 

 

 

 

 

 

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相手につかまれた状態から、自分から働きかけて、片手でアプローチ…など、様々なパターンでやってみました。

 

 

 

 

 

 

 

テイクダウンも、ごく基本的な2点(2方向)の崩し、
1点(1方向)の崩し、レベル6などから始めて、
様々な技法に発展させる形でやってみました。

2点(2方向)の崩しなどは、今までに何度も練習している非常に基本的な術理ですが、
普段とは違う部位にアプローチしたり、相手に与える圧力の度合いを変えたり、
インターナルに働きかけたり…と、その人なりの意識や工夫によって、
相手への効き方が大きく変わります。
そのため、練習するたびに新たな発見が得られます。

だからこそ、システマの初心者、中級者、上級者が同じ練習をしても、
誰もが勉強になるし、楽しめるんだなと思いました。
今回のクラスを通じて、細かい技術でなく、汎用的な原理を学ぶ
システマの素晴らしさを感じました。

 

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【6/17(土)システマ南埼玉の練習風景②】  わざと体勢を崩し、そのままローリングするのではなく、体のバランスを正して自分の「中」に落ちる、というワーク。

 

 

 

 

 

 

 

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自分はこのワークを自宅練習でよくやっています。

 

 

 

 

 

 

 

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【6/17(土)システマ南埼玉の練習風景③】  先程の自分の「中」に落ちるワークを生かして、相手のテイクダウンを返す練習です。

 

 

 

 

 

 

 

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相手のテイクダウンに崩されてそのままローリングするのではなく、体勢を立て直して自分の「中」に落ちることで、コネクトした相手が自然に崩れて落下します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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システマ南埼玉

月曜(夜練)     22:30~24:00
木曜(夜練)     22:30~24:00
土曜(通常クラス)   9:30~12:00
 
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