去る4月25日（火）に、ロシア武術・システマの創始者、
ミカエル・リャブコ師が亡くなられた、との衝撃的なニュースが流れてきました。
日本全国、世界中のシステマ修行者と同様に、
私も非常に大きなショックを受けました。
そして、過去にミカエル師と接した際の
様々な感動が思い出されました。
自分がミカエル師に初めて会ったのは、2013年2月の
「ザ・システマ・マスタリー・セミナー」（システマジャパン主催）に参加した時でした。
その時は、自分がシステマ修行を始めて数年経った頃で、
モスクワ本部に行った人などから
ミカエル師の実力は異次元で、とてつもなく凄い！とは、よく聞いていました。
とはいえ、YouTubeなどで華麗な動きをよく披露している
ヴラディミア・ヴァシリエフ師に比べると、
ミカエル師の凄さは分かりづらい面がありますから
実際に接してみたら、どんなものなんだろう・・？と
訝かしく思う気持ちは正直言ってありました。
ミカエル師がかなり太目の体型ということもあり、
実際に説得力ある武術の動きができるのか・・？という懸念もありました。
しかし、セミナーでミカエル師と会ってみて、
その動きを見て、自分の身体で受けてみると、
想像以上に凄く、圧倒的なレベルの高さを感じました。
そして、創始者がこれほどの高い境地にいる
システマという武術への熱意がさらに増していきました。
自分は世間一般にどんなに高く評価されている人でも、
盲目的に崇拝するということができない性格で、
実際に自分でその凄さを感じてみないと分からないだろう、
という懐疑心が強い方です。
セミナー等で、マスターやシニア・インストラクターに
デモの受けに自分が呼ばれたとしても、
その場の雰囲気や、ラポールや、変な感応などにより、
崩されやすくなる、ということが少ない方だと思います。
受けの時に少しくらい抵抗しても、それを上回る実力を見せてほしい、
という期待も込めて、ガチ気味にいくようにしていますが、
武術のデモの受け側を選ぶ際には、敬遠されがちなタイプでしょう。
ミカエル師の受けを初めてとらせてもらった時も、
簡単には崩されないように、真剣に組みに行った記憶がありますが、
フワッと軽やかに崩されてしまい、衝撃を受けました。
その後も、ミカエル師の来日セミナーの度に、
かなり挑戦的な気持ちで受けを取らせてもらいに行きましたが、
その都度、感動するほどの素晴らしい動きや感覚を体験させてくれました。
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ミカエル師の素晴らしさについては数多く語られていますから、
私があえて付け加える必要もありませんが、
簡単に人を崇拝したり、神格化することが嫌いな自分ですら
畏敬の念を抱かせるミカエル師は、やはり偉大だなと思います。
最近は「達人」という言葉が簡単に使われすぎて
手垢がついた表現になっていますから避けるとして、
自分がミカエル師と接して受けた印象は、
達人というより「超人」です。
それだけの圧倒的な実力がありました。
また、単純に強い、超絶的に上手い、というだけでなく、
ミカエル師の温かい人柄、周囲の人々を
楽しく幸せな気分にしてしまう雰囲気・・などにも
深い感銘を受けました。まさにシステマのマスターといえます。
この記事を書くにあたり、過去にミカエル師と接した時の画像を整理してみましたが、
振り返ってみると、自分は何度もミカエル師と会っていたんだな・・と様々な体験を思い出しました。
自分がシステマ修行を続けるにあたり、ミカエル師の来日セミナーに参加して
感動的な体験をすることが、大きな励みになっていました。
今後は、ミカエル師に実際に会って、
創始者のシステマを体感することができなくなり、非常に残念です。
もっとも、創始者に何度も会って、その動きや感覚をじかに体感できたということは、
他の伝統的な武術ではあまりないでしょうから、自分は幸運だったと思います。
ミカエル師からいただいた貴重な体験を忘れないように、
今後もシステマ修行を続けていきたいと思います。
また、自分は宗教心はほとんどありませんが、インターナルワークを含めて、
ミカエル師が示したシステマの方向性に沿って修行を続けていけば、
その素晴らしい境地に近づけそうな期待感があります。
そして、その肉体は滅びても、ミカエル師の精神を身近に感じられそうな気がします。
最後に、ミカエル・リャブコ師のご冥福を心よりお祈りします。
システマに出会ってから、自分の人生は
かなり上向いてきたと実感していますから、感謝しかありません。
ありがとうございました。
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◆システマ南埼玉◆
月曜（夜練） 22：00～23：30
水曜・木曜（夜練） 22：00～23：30
土曜（通常クラス） 9：30～12：00
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