3月26日(土)のシステマ南埼玉は、参加者のレベルが高かった。
システマ界の水戸黄門・マスターE藤をはじめ、
システマ群馬のN呂IiT、システマ東埼玉のT中さん、
某格闘技の指導員の方などの豪華な面子が揃い、充実した稽古ができた。
クラスの前半は、フィギュア8や座禅転がりなどの準備運動の後、
「武器感覚で動く」ことをテーマに練習を行った。
具体的には、ナイフをソフトな握りで持って、ナイフに導かれるように動いたり、
ナイフと一体化したステイトを体で覚えることを試みた。
そして、ナイフを持たない状態でも、
いわゆる「エアナイフ」の良いステイトを発現させて動いてみた。
続いて、素手でもナイフを刺す感覚で、または、エアナイフのステイトで
プッシュと受け流しをやったり、ストライクやテイクダウンをしてみた。
自分はこのような武器感覚を活かした動きを普段から心がけているが、
今回のクラスを通じて、参加者の大半がその効果を感じたようだった。
自分の腕でストライクしようと思うと、
つい力んだり、無駄な予備動作が生まれてしまいがちだが、
ナイフを刺す感覚で行うと、リラックスした鋭いストライクになる傾向がある。
また、テイクダウンの際も、手がナイフになったような感覚で行うと、
驚くほどスムーズに相手を倒すことができる。
一般的に、武器感覚を活かして動くことを意識したら、
動きの精度や効果が格段に上がることが多い。
だから、システマ南埼玉のメンバーには今回のクラスに限らず、
ぜひ普段の練習に取り入れていただきたい。
なお、今回のクラスではたまたまナイフ感覚の動きを練習したが、
他の武器の感覚を活かしてみても非常に面白いと思う。
例えば、拳から前腕にかけてショートスティックになった感覚での重いストライクとか、
鞭の感覚を活かしたしなやかで強烈なストライクとか、この分野のネタは豊富にあるから、
今後のクラスでも少しずつ紹介していきたいと考えている。
さて、クラスの後半は、「システマ風掛け試し」の第3回目を行った。
クラス前半に武器感覚で動く練習を行っていたから、
後半の掛け試しでも参加者の動きのレベルが全般的に上がっていたと思う。
自分は普段の掛け試しの時は動画撮影とタイムキーパーを主にやっているが、
自分のiPhoneが最近の動画撮り過ぎのため容量がパンパンだったから、残念ながら動画撮影はできなかった。
だから、自分も一般の参加者に混じって掛け試しにフル参加することにした。
掛け試しも今回で3回目になるから、常連メンバーは大分慣れてきて、
危険すぎず、かといって馴れ合いにならない良い具合に力加減をコントロールして
緊張感あるライトスパーを重ねられた。この辺りは場数を踏んで参加者の経験値が上がってきたことが大きい。
また、システマ歴半年くらいのメンバーも着実に成長してきていて、かなり手強くなってきた。
やはりクラスに毎回参加している熱心な人は伸びが違うなと感心した。
掛け試しの終盤は、ナイフ使用も有りのスパーも試し、
最終的には、木刀やらショートスティックやら鞭やら何でも自由に使っていい自由攻防にまで発展した。
自分は木刀を持つ相手と対戦したが、
パイプ椅子を楯に使って突撃すると簡単に壁に追い込むことができた。
武器を持つ敵と戦う際には、物でも環境でも何でも有効に活用すべきだなと思った。
その他、靴や服やペットボトルの蓋などを使った武器相手の対処なども試し、なかなか面白かった。
次に掛け試しを行う際は、また新しい工夫も盛り込みながら、
楽しく激しく繊細な攻防を目指していきたいと思う。