3月23日(土)に行ったクラスの感想を書いておきます。
(特に、クラスに参加した方は、復習の参考にしていただければと思います。)
このクラスでは、久しぶりにナイフワークをテーマに設定しました。
また、最近はグラウンドワークを練習してきたこともあり、
グラウンドでのナイフの捌きも取り入れてみました。
ナイフという武器を捌こうとする場合、高度な術理などはさておき、
不細工な動きでも、多少ぎこちなくてもいいから、とにかく体が動かないと話になりません。
だから、クラスの序盤は、スタンドでの様々な歩法の練習や、
グラウンドでの動きのルーティンをみっちりと行い、どんな状況でも自在に動ける体を養いました。
準備運動の後は、クラス中盤からいよいよナイフワーク本番です。
参加者の中にはまだシステマ経験が浅く、
ナイフ関連の動きを練習するのが1回目、2回目という人もいたため、
ナイフワークのごく基本的な内容からじっくりと練習しました。
そして、グラウンドでのナイフワークや、
ナイフを生かした自由攻防などに発展させていきました。
それでは、ご参考までに、このクラスの練習内容の一部を
画像とキャプションでご紹介します。
・・・ごく一部のワークしか紹介していませんが、
このクラスでは、このような内容でやってみました。
ナイフワークを練習するクラスでは自分は毎回言っていますが、
システマでナイフワークをやるからといって、
現実でナイフを持った暴漢に遭遇した場合、
練習した動きでナイフを捌こうとするのは愚の骨頂です。
まずはその場から逃げるのがベストでしょう。
それが駄目なら、石や小銭などを投げつけるか、
手近にある棒状の物や椅子などで攻撃するか・・などが実際的な対処法だと思います。
どうしても他に手段がなければ
ナイフワークの動きを出すこともあることもあるかもしれませんが、
そのような事態になる確率は非常に低いと思います。
それではなぜ、現実で使う確率が低いナイフワークを練習するのでしょうか?
自分としては、ナイフという武器を使うことによって、システマらしい動きや、
システマ的な感覚を養うのに非常に良いトレーニングになるからだと認識しています。
例えば、ざっと思いつくだけでも、ナイフワークの効用は以下のように数多くあります。
【ナイフワークの効用】
◎システマでは、緊張した粗い動きでなく、リラックスした精確な動きを養うために、
練習は基本的に、実際の闘争の際の速さより遅いスローワークで行っています。
ただ、スローワークでやる意味をしっかりと理解していないと、
現実感や緊張感がない練習になってしまう場合もあります。
⇒ ナイフを使った練習をすると、スローワークでも
「ナイフが当たったら死んでしまう!」と感じられるため、
受け手の感覚が全開になり、スローワークでも真剣味がある練習ができます。
⇒ また、ナイフで襲われた際に起きる緊張を、
呼吸でも何でも使ってリリースして動く練習になるため、
実際の危険な状況でもリラックスして動けるようになるための訓練になります。
◎また、ナイフを持った攻め手の方も、ナイフという武器を使うことにより
感覚が鋭敏になり、ラインの意識も出てきます。
⇒ ナイフ感覚をストライクやテイクダウンなどに応用すると、
通常より大幅に効果が高まります。
◎システマでは基本的に相手の攻撃をガードせず、
身体の動きで避けるか、柔らかく受け流します。
しかし、経験の浅い人がプッシュやストライクのスパーリングを行うと、
ビシバシドカドカとぶつかり合うドラゴンボール的な展開になることがよくあります。
⇒ ナイフ攻撃を身体に受けると死んでしまいますし、
攻め手がナイフを持つ腕をつかんで防ごうとしても、
非常に危険な状況になってしまいます。
そのため、ナイフワークを練習すると、相手の攻撃をガードするより、
リラックスしてエスケープしたり、柔らかく誘導する方が
効果的だという感覚が身につきます。
このように、ナイフワークの効用は非常に大きなものがあります。
実際に、今回のクラスに参加した人達は、
ナイフワークを練習することによって、どんどん動きが良くなっていきました。
自分の体感としては、徒手の練習より、ナイフや杖などの武器を使った方が、
システマらしい動きを練る効果は数段高いと思います。
だから今後も、ナイフなどの武器を使った練習は、
システマ南埼玉のクラスのメニューに定期的に取り入れていきたいと考えています。
つきましては、「そろそろナイフワークの練習をしたい!」などの要望がある方は、
お気軽にお知らせ下さい。よろしくお願いします。
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◆システマ南埼玉◆
月曜(夜練) 22:00~23:30
木曜(夜練) 22:00~23:30
土曜(通常クラス) 9:30~12:00
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