2月25日(土)に行ったクラスの感想を

備忘録として書いておきたい。 

今回のシステマ南埼玉では、
ヴラディミア・ザイコフスキー師の
来日セミナー1〜2回目(2010年・2011年)で教わった

基本的なコネクト系のワークをみっちり練習した。

コネクトの感覚が身に着くと、システマの可能性が格段に広がります!

今回のクラスの練習メニューは、主にこのDVDの内容から採用しました。このDVDは基本的なコネクトの練習内容が紹介されていますから、非常にお勧めです。上のレベルを目指したいシステマーは、一度は観ておいた方がいいんじゃないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザイコフスキー師が2010年に初来日した
当時のインパクトは物凄く大きかった記憶がある。

ちょっと大げさかもしれないが、日本のシステマ界にとっては、
ペリーが黒船に乗ってやってきたくらいの事件だったと思う。

日本のシステマの歴史が、ザイコフスキー師来日以前・以後で
ガラッと変わるくらいの衝撃だった。

自分も、ザイコフスキー師がもたらした
「コネクト」「コンタクト」の概念・感覚には、

格闘観が根本から変わるほどの影響を受けた。

ザイコフスキー師の来日セミナーの後は、
自分が通っていたシステマジャパンやシステマ東東京でも、
セミナーで教わったコネクト系のワークを何度も復習したものだった。

だから、今はインストラクターになっているようなシステマ歴が長い人は当然、
いわゆるコネクトの練習はかなりやったはずだと思う。

しかし、システマ歴が浅い人はそもそもコネクト感覚がない場合が多く、
コネクトの練習をあまりやっていないんじゃないかと気になっていた。

システマ南埼玉でも昔は、コネクトワークを頻繁にやっていた時期もあった。
ただ、システマは常に進化し続けているから、最新のシステマをフォローしていくのに忙しく、
基本的なコネクトの練習をやる機会が近頃はあまりなかったように思う。

そのような懸念もあり、さらに、3月上旬にはザイコフスキー師が来日することだから、
今回のシステマ南埼玉では久しぶりに基本的なコネクトの練習をやってみることにした。

ご参考までに、今回のクラスの練習内容の一部を
画像とキャプションでご紹介したい。

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景①】 接触してのコネクト感覚を養う基本的なワーク。ザイコフスキー師来日後のシステマジャパンでは、このワークをよくやっていましたね。南埼玉でも今後は定期的にやっていこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景②】 ペアを組んで、走ったり、歩いたり、しゃがんだり、様々な動きをする前の人に対し、コネクトして影のように動く、というワーク。

 

 

 

 

 

 

 

image

2011年のザイコフスキー師の2回目の来日の時に見せてもらった動きです。ザイコフスキー師によれば、コネクトを表現すると、このようなことらしいです。 その時のデモでは、システマ大阪の大西インストラクターの後を走るザイコフスキー師は、まるで影のようにピッタリと同調した素晴らしい動きをしていました。この練習風景の画像では、コネクト感覚に不慣れな人がやっていますから動きにズレが結構ありますが、慣れてくれば次第に同調してくると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景③】 ペアを組んで、片方が引っ張る動きに 同調して動くワーク。ザイコフスキー師が言うには、相手が引っ張る動きに自分から入っていく、ということです。 うまく同調できると、相手の動きに自分の動きが乗って、とても滑らかにスカッと快適に動くことができます。なかなか難しいですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景④】 腕を捻られた状態から、相手の力の方向に動きながら崩していくというワーク。これも、先程の引っ張る動きに同調するワークと、感覚としては同じです。まずは、相手の動きに乗ることが大事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景⑤】 離れた状態でのコネクト感覚を養う基本的なワーク。相手と物理的に接触していなくても、コネクトしてコントロールすることができますが、このようなワークをみっちりと練習して感覚を養う必要がありますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景⑥】 腕を伸ばして追ってくる人、近づいてパンチを出してくる人に対し、自分が決めた間合い感で、コネクトしてかわすというワーク。 慣れてきたら、相手の拳との間隔を30cm、10cm、5cm、1cm…と自由に調節できるようにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

image

このような感覚が極まると、額に貼り付けた米粒だけを斬らせたという宮本武蔵のような見切りも可能になるかもしれませんね。

 

 

 

 

 


 

なお、当初の予定では、クラスの後半に
「第12回 システマ風掛け試し」を実施するつもりだった。

しかし、クラス前半のコネクトワークをじっくりと行なったため時間が足りなくなってしまった。
また、今回は参加人数が少な目だったこともあり、システマ風掛け試しは中止することにした。

とはいえ、自分としてはクラスで練習した内容を
フリーワークで検証しないと気が済まない性分だから、
クラスの最後にコネクト感覚を活かしたスパーリングはキッチリ行った。

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景⑦】 こちらは、接触してのプッシュスパー。普段からよくやっているスパー形式ではありますが、コネクト感覚を意識して行うと、以前とは違った趣があるかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景⑧】 続いて、相手の拳と離れてかわしてもよいプッシュスパー。 コネクト感覚を活かして行うと、お互いの間の空間に密度を感じると思います。 コネクト感がない人同士のスパー動画では、間の空間の密度がスープカレーみたいにユルユルに薄く感じます。一方、コネクト感がある人同士だと、天下一品のこってりスープや中華風あんかけみたいな濃厚な密度感がありますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

image

【2/25(土)システマ南埼玉の練習風景⑨】 最後は、何でもありのスパーリング。あくまでコネクト感覚を活かして行うのが目的なので、スローに繊細に行いました。ゆっくりな速度でやっても、相手との間合い感覚を精密にコントロールしようとすると、かなり難しいハイレベルなスパーになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

image

常連のAさんもこの画像のように、コネクト感覚を活かした捌きを早速見せていました。今後のシステマ南埼玉のスパーリングも、コネクト感覚を活かした形で、レベルを上げて実施していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今までの「システマ風掛け試し」でも感じていたが、
コネクト感覚がない状態の人がスパーリングをやると、
ビシバシドカドカとぶつかり合うドラゴンボール的な攻防になりがちだと思う。

しかし、コネクト系のワークをやった上でスパーを行うと、
システマ歴が浅い人でもコネクトを意識するだけで、
それなりにシステマらしい攻防になることが今回のクラスで確認できた。

今後もコネクトを意識して練習することで、
システマらしい攻防感覚も養えると思う。
参加者の皆さんの今後のレベルアップが楽しみになった。

もちろん、たった1回のクラスでコネクト感覚が身につくほど甘いものではない。
コネクト感覚を本気で身につけようとするなら、
日常生活の中でも数多くの練習を積むことが必要だと思う。

自分は2010年のザイコフスキー師初来日の頃から、
「コネクト感覚」という武術の奥義ともいえる原理を
何とか習得したいと考えていた。

ただ、システマジャパンやシステマ東東京でたまに
コネクトワークを復習するだけでは練習量が全く足りないから、
普段の生活の中でコネクトの感覚を磨くための様々な工夫を行ってきた。

今回のシステマ南埼玉では、
自分が今までにさんざんやってきたコネクトの練習法の中で
特に効果的なものをご紹介したから、
南埼玉のメンバーの皆さんにはぜひ
日頃からの習慣として取り組んでいただければと思う。 
 

それなりに時間はかかるが、コネクト感覚がある程度分かってきたら、
体捌きも、ストライクも、テイクダウンも、
レスリングも、対複数も・・・それこそシステマの動きのあらゆる面で、
飛躍的にレベルアップするはず。

コネクト感覚はシステマ―にとって、一生モノの財産になるだろう。

そもそも、今回のクラスでコネクト感覚をみっちり練習したのも、
「システマ風掛け試し」などのスパーリングの際、
なかなかシステマらしい動きにならない人が多い、という問題意識からだった。

自分は無類の格闘好きだから、
システマ南埼玉では今までに
掛け試しなどのスパーリングをよく行ってきた。

楽しく自由攻防の実験をしてもらうつもりで、
基本的には参加者の皆さんの好きなように戦ってもらい、
それほど細かい指摘などはしてこなかったわけだが、
今後はそろそろ、自由攻防の質を上げていきたいと考えている。

その第一歩の取り組みとして、システマ南埼玉のメンバー全員に
「コネクト感覚」を多少なりとも身に着けてもらおうと構想している。

システマ南埼玉のメンバー全員が
コネクト感覚を標準装備するようになれば、
システマの実力も飛躍的に向上するだろうし、
掛け試しなどのスパーリングの際も
より高度な自由攻防が楽しめると思う。

そのためにも、コネクト感覚を磨くための練習を
今後も定期的に行っていくつもりだから、
レベルアップしたい方は南埼玉のクラスにぜひ遊びに来ていただきたい。