4月6日(土)に行ったクラスの感想を書いておきます。
(特に、クラスに参加した方は、復習の参考にしていただければと思います。)

今回のクラスでは、「間合い・位置取り・コンタクト」というテーマで練習してみました。

このテーマは非常に重要ですから、
過去にもシステマ南埼玉では定期的に練習してきた内容です。

また、非常に幅広い要素を含むテーマですから、
例えば、近い間合いではショートワーク
遠目の間合いではアンコンタクトワーク・・といった具合に、様々な動きに展開できます。


これほどの奥深く広範なテーマを、ただ一回のクラスで練習し尽くすことは難しいといえます。
従って、今回は、ごく基本的な内容をじっくりと練習しようと考えました。

今回のクラスの参加者は、自分のほか、
古参メンバーSさんと、新社会人K君の3人でした。
人数は少ないですが、普段からよく接触している常連メンバーが揃ったため、
練習内容をより深く練り込むことができました。


具体的には、全ての基盤として、まずは重心移動による自由な動きを復習しました。
そして、理想的にはミリ単位で相手との距離感を調節しながら、
快適で有利な間合いや位置を取ることを目指しました。
そして、プッシュスパーやストライクスパーなどの自由攻防へと展開していきました。

それでは、ご参考までに、このクラスの練習内容の一部を
画像とキャプションでご紹介します。

 

 

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景①】 普段から南埼玉でよくやるプッシュスパーですが、今回は随時、相手との間合いを1cm〜数cmくらい調整しながら、プッシュの効果が上がるベストな間合い、ベターな間合いを探ってみました。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景①】
普段から南埼玉でよくやるプッシュスパーですが、今回は随時、相手との間合いを1cm〜数cmくらい調整しながら、プッシュの効果が上がるベストな間合い、ベターな間合いを探ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景②】 こちらは、足を動かしてもよいプッシュスパー。相手のプッシュを体に触れさせずにかわしても可としました。最適な間合い、有利な位置取りを意識して。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景②】
こちらは、足を動かしてもよいプッシュスパー。相手のプッシュを体に触れさせずにかわしても可としました。最適な間合い、有利な位置取りを意識して。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景③】 相手のプッシュ攻撃に対し、体捌きで最適な間合い・位置取りに移動し、よいタイミングでカウンターを返すというワーク。相手との距離に応じて、自然に手を挙げることも大事です。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景③】
相手のプッシュ攻撃に対し、体捌きで最適な間合い・位置取りに移動し、よいタイミングでカウンターを返すというワーク。相手との距離に応じて、自然に手を挙げることも大事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景④】 相手のストライクに対し、リラックスした腕をセンサーに使って、コントロールしながらカウンターを返すというワーク。挙げた腕を盾としてではなく、猫のヒゲや、釣りに使う浮きのように扱う感覚です。これができると、ストライクの自由攻防のレベルが格段に上がると思います。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景④】
相手のストライクに対し、リラックスした腕をセンサーに使って、コントロールしながらカウンターを返すというワーク。挙げた腕を盾としてではなく、猫のヒゲや、釣りに使う浮きのように扱う感覚です。これができると、ストライクの自由攻防のレベルが格段に上がると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景⑤】 クラス最後のフリーワークとして、ストライクのスパーを行いました。まずは、自分とK君との対戦。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景⑤】
クラス最後のフリーワークとして、ストライクのスパーを行いました。まずは、自分とK君との対戦。

 

 

 

 

 

 

 

以前はディフェンスがザル気味でしたが、だいぶ向上して危なげがなくなったと思います。

以前のK君はディフェンスがかなり雑でしたが、だいぶ向上して危なげがなくなったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景⑥】 続いて、古株のSさんとK君との対戦。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景⑥】
続いて、古株のSさんとK君との対戦。

 

 

 

 

 

 

Sさんの熟練の動きは流石でした。

Sさんの熟練の動きは流石でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景⑦】 最後に、自分とSさんの対戦。

【4/6(土)システマ南埼玉の練習風景⑦】
最後に、自分とSさんの対戦。

 

 

 

 

 

 

なかなか緊張感があって楽しかったです。

なかなか緊張感があって楽しかったです。

 

 

 

 

 

今回のクラスので練習した内容を生かすことができて、満足感がありました。

今回のクラスので練習した内容を生かすことができて、満足感がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ごく一部のワークしか紹介していませんが、
 このクラスでは、このような内容でやってみました。

そもそも、今回のクラスでなぜ
「間合い・位置取り・コンタクト」というテーマを選んだかというと、
5月上旬のミカエル・リャブコ師の来日セミナーのテーマが
アンコンタクトワークということなので、
それにつながる内容を練習したいと考えたからです。

もっとも、アンコンタクトワークはかなり高度な術理ですし、
初心者も参加するクラスでいきなり練習するのは厳しい気がします。

そこで、まずはアンコンタクトワークも包含する
「間合い・位置取り・コンタクト」というより広い括りのテーマを設定し、
ごく基本的な内容から練習を始めた方がいいだろうなと思いました。

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そのような経緯で、今回の練習のメニューを作成し、
このブログ記事で紹介したワークを実施したわけですが、
自分は普段から個人的なシステマ修行の上でも、
システマ南埼玉のクラス運営の上でも、
とにもかくにも「基本」を非常に重視しています。

クラスに参加した方はご存知だと思いますが、
システマ南埼玉では、フワッとした繊細な感覚や、
オシャレな達人技を磨くことに、あまり重きを置いていません。

それよりも、呼吸・リラックス・姿勢・動き続ける・・という
システマ四大原則を身体にしっかりと定着させることや、
ストレスや負荷がかかる状況でも緊張を抜く力、
自分の重心を自由自在にコントロールする能力を養うこと・・などを
重視して練習を行っています。

高度な術理そのものを磨くことよりも、それを成立させるための
「システマの基盤力」を養い、高めることを重視しているわけです。

確かなシステマの基盤さえ固めておけば、それを源泉として、
玄人っぽい気の利いた動きや、コンバティブな強さ、
実戦での柔軟な対応力・・などは
いくらでも湧き出てくると思います。

だから、システマ南埼玉の参加者には、
座禅転がりによる30秒の起き上がりや、
5分間のスタティックプッシュアップを達成するよう推奨したり、
プッシュやストライクの際には「手首を真っすぐ」にしないと駄目だと、
口を酸っぱくして常に指摘しています。

システマの基本を固めてもらうためには、
言うべきことはキッチリ言わないと・・と思ってクラスをリードしていますが、
他のシステマ団体に比べて、教え方が少し厳しいのかもしれません。

ちょっとしたレジャー感覚で、ただ楽しくシステマを練習したいという人には、
自分のリードはおそらく合わないだろうな・・とは個人的に思っていました。

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そのような徹底的に基本重視の方針や、
やや厳し目?のリードの仕方が合わないせいか、
システマ南埼玉に体験参加に来る人はそれなりに多いものの、
常連メンバーとして定着する人は滅多にいません。

率直に言えば、参加者を増やしてシステマ南埼玉を盛り上げるためには、
ちょっとクラス運営の方針を見直した方がいいのかも・・という
迷いが生じることも、時々ありました。

しかし、最近のクラスで参加者の動きを見ていると、
特に常連メンバーはだいぶ上達してきたな・・と、しみじみと感じます。

もちろん、各人の努力があってのことですが、
自分がとにかく基本的なことだけは口やかましく指摘し続けてきたのも、
あながち無駄ではなかったな・・と嬉しく思いますね。

 

 

4/4(木)のシステマ夜練の練習の様子。寒空の下、野外で行う夜練に参加するという人達ですから、気合が入った濃い面子になるのも当然かもしれません。

4/4(木)のシステマ夜練の練習の様子。寒空の下、野外で行う夜練に参加するという人達ですから、気合が入った濃い面子になるのも当然かもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、4月4日(木)のシステマ夜練の際、
システマ東埼玉T師匠と、常連のKさんに久しぶりに会いましたが、
2人ともしばらく見ない内に、動きがかなり洗練されてきたなと思いました。
システマ歴7~8年ほどのT師匠と、2年ほどのKさんくらいになると、
動きの質が常人とは大分違っています。きっと、相当な自主練を積んだのでしょう。

また、今回の4月6日(土)の通常クラスでも、
参加者のレベルアップには目を見張りました。

古参メンバーSさんは、おそらくシステマ歴が7〜8年くらいになると思いますが、
ストライクの威力が以前とは桁違いに上がっている印象です。
相手に当たった時の打撃音がかなりエグくなっています。
また、体捌きも滑らかで、長年にわたり地道に練習を積んだ人の動きはさすがだなと感じました。

Sさんは近日中にモスクワ本部にシステマ修行に行くそうですから、
日本に帰ってきた時には、ますますパワーアップしているんじゃないでしょうか。


また、この4月で新社会人になったK君も、
クラスの途中で「手首を真っ直ぐ」にする点を改めて調節したところ、
プッシュやストライクの威力がだいぶ安定してきました。

さらに、以前から自分としては
K君のディフェンスの弱さが気になっていましたが、
今回のクラスで、その点もかなり向上した感があります。
最近のシステマ南埼玉では、リラックスした手をセンサーとして使う捌き方を
練習してきましたが、それがK君にはしっくりきたようで、
ストライクの自由攻防の際にもうまく活用していました。


新社会人のK君はこれから社会の荒波に揉まれるわけですが、システマの練習で養われたサバイバル感覚を活かして、うまく乗り切ってほしいものだと思いますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前から、自分が何度も繰り返し言い続けてきた基本重視の練習姿勢が
常連メンバーには十分に伝わっているようで、
各人のシステマの基盤力が確実に伸びていることが感じられ、大いに手応えがありました。

自分は今後も、安易にソフト志向に走ることなく、
徹底的に基本重視でクラスをリードする姿勢を貫こうと改めて思いました。

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システマ南埼玉

月曜(夜練)    22:00~23:30
木曜(夜練)    22:00~23:30
土曜(通常クラス) 9:30~12:00

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